イソフラボンは御存知ですか?

イソフラボンを御存知の方は少なくないと思います。ネットや雑誌などには、こんな風に書かれています。美肌効果や月経前症候群症状の軽減、更年期障害の改善、さらには骨粗鬆症の改善などの効能が書かれています。確かに更年期障害の症状を抑えると言う論文が、最近報告されました。イソフラボンに興味がなくても、サプリメントを飲んでいる人は是非お読みください。
通常言われているイソフラボンと言うのは一つの物質でなく、ゲニステイン、ダイゼインなどがふくまれ、大豆などの豆類に多く含まれます。イソフラボンはエストロゲン(女性ホルモン)と同様の作用を有するので植物性女性ホルモンとか植物エストロゲンと言われます。ですから、更年期障害などに効果があると言われています。
イソフラボンは、体内のエストロゲンレセプターと結合してエストロゲン作用を起こすので、エストロゲンレセプターと結合する能力が高いほど、その効果が高いと考えられます。その結合する能力は強い順にダイゼインの代謝物であるイコール、ゲニステイン、ダイゼインの順です。イソフラボンの効果には個人差があり、その原因は代謝物であるイコールの産生能の差によると考えられます。これには腸内細菌叢が関与しているとされ、イコールを産生する菌を保持しているか否かが影響していると考えられています。イコールを産生するヒトの頻度は、人種や性別などによって異なり、約20~60%であるとされています。
閉経前の女性がイソフラボンを多く摂取した場合、血中のエストラジオール等の内因性エストロゲンやプロゲステロンの濃度が変動することと、月経周期が延長することの二点が報告されています。閉経後の女性で、多量のイソフラボンを長期に摂取した場合子宮内膜増殖症の発生が増加するという報告があります。つまり、多く摂取し過ぎても良くないと言う事と閉経前の方はイソフラボンの恩恵は受けないのではないかと考えます。乳癌などへの影響もいろいろな論文がありますが、摂りすぎなければ大丈夫なようです。
その摂取量ですが、食品安全委員会の「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」では、、イソフラボンの安全な一日摂取目安量の上限値70~75mg/日と、特定保健用食品としての、大豆イソフラボンの安全な一日上乗せ摂取量の上限値を30mgとしています。 この上限は、通常の食生活では当然越えることはありませんし、たまに越えても悪影響はないでしょう。。豆腐1丁で60㎎、豆乳(1パック、200g)50mg、納豆1パック(50g)35mgですので、普通の食事でかなりの量が摂取可能です。逆に言うと体に良いからと言って、豆乳を毎日飲んでさらに、豆腐や納豆を多く取ると言うのは、やや摂りすぎということになります。
私はイソフラボンは摂取していませんと言う方、他のサプリメントはお飲みではありませんか?
Fotolia_72854814_XS不正出血で来院された閉経後の患者さんが、サプリメントをお飲みとのことで、再診時サプリメントお持ち頂くこととしました。お持ちになったサプリメントは手提げ紙袋一杯、10数種類ありましたでしょうか、その中にはプラセン○○○とか、女性のためのサプリメント○○○とかなど多くの女性のためのと書いてあるものがありました。それらの多くものものには主成分の他にイソフラボンが含まれていました。このように主成分のように書かれている他にイソフラボンが含まれているものが少ないくないようですので、複数のサプリメントを服用すると多すぎるイソフラボンを摂取している可能性があります。実はそのサプリメントの効果はイソフラボンの効果だったりしないのかな?あなたの飲んでいるサプリメントは豆腐で代替えできるのかもしれませんよ。

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