ベービーマッサージで死亡事故?

ベビーマッサージで死亡事故が起こったというニュースが、新聞やTVで報じられた。乳幼児突然死症候群と言うことあり得るが、2例あったということ、べビーマッサージは当院ではいぶっ子クラブでおこなっているので、調べて考えてみました。
結論を言うと、の事後の原因は明らかに一般的な範囲で行われているベビーマッサージではないでしょう。TVの報道からするととこのNPO法人が提唱と行っている施術には2点の疑問がある。報道だけでは一方的で駄目なので、法人のHP(ごく最近新しくされたようですが)、幾つかのブログ(理事長さんのブログは本人にOKを貰わなきゃ見れないので無理ですが、そのNPO法人の方や施術を受けた方のブログ)を、そしてそこから派生する項目をできる限り見て考えてみました。
まずは、首をひねる施術をしていたという報道です。理事長なる方がTVでは首をひねる運動はしてないと答えていましたが、このNPOの関係者のブログには通常は60度以上しか回らないが、ずんずん運動しているときは90度以上回ると書かれています。回るということと回して良いと言うことは別な筈ですし、実際に施行しているということですよね。これはベビーマッサージでもなく、俗に言う整体でしょう。成人の整体における頚部の施術のリスクは以前より言われています(リスクがあるとい論文とないという論文があります)。この場合の問題は整体は国家資格ではないので、どんなレベルの知識があるのかさっぱり解りません。このような論文がでていることする知らない方が施行するのは問題だと思います。一般的に誤解されているのは整骨と整骨は別物です。整骨は学校にいき国家資格ですので一緒にしないで下さいね。このNPO法人の方たちは、大人に対してさえリスクがあると言う意見があることを承知していたのでしょうか。すくなくとも何らの症状もない乳幼児の頚部に対する施術は行うべきではないと思います。
また、NPO法人が提唱している「ずんずん運動」はと言っているものは、TVで見た限りでは後頚部の保護をせず上下運動をしていました(理事のかたは下げるだけとか上げるだけとか言っていたが、今一つ理解できなかった)。これを行っていては、揺さぶられっ子症候群が生じる可能性があるのではないでしょうか。。
揺さぶられっ子症候群は母子手帳にも注意が記載されているので、多くの方が御存知でしょう。でも、あのNPOの方やそこに行っていた方は認識なかったのでしょうから、書いた方が良いと考えました。
首の筋肉がある程度発達すれば、体を揺すられても首の筋肉がそれを軽減しますが、赤ちゃんの場合首がすわってなければ当然ですが、首がすわって間もなくでも脳に障害が生じると言うものです。これは乳幼児でもおこりうことで、後遺症が残ったり、最悪死亡に至ると言われています。あやそうと思ったら、この症候群が発生したということもあります。赤ちゃんを上に放り投げてキャッチするような高い高いは、6か月児でも危険性があるとのことで、赤ちゃんが喜ぶから大丈夫ということはありません。急激な移動と停止では、周囲(頭蓋骨)が停止しても慣性の法則で動いている脳は直ぐには停止せず、細かい血管の損傷、ひどい場合は神経脳の損傷が起きる訳です。
でも、揺らしてはいけないと言うことではありません。急激なストップアンドゴーがいけないのですから、抱っこしてゆっくり揺らすのは問題があるわけではありません。
もう一点注意が必要なのは、これは赤ちゃんを専用のチャイルドシートに載せず長時間車に乗せたときにも起こる可能性があると言われていることです。ただ、報告されている例は改造オフロード車とのことですので、常識てきには大丈夫でしょうが、チャイルドシートの使用法には大きな子用は3か月位の子には使用しないなど、注意が必要なようです。
子育てには悩みがつきものですし、先人の知恵も大事だと思います。この辺りは医療関係者でも意見が別れる所です。個人的には、子供は個性があるし子育てに正解はないのではないかと思っています。ただ、情報の発信は産婦人科として、続けて行きたいと思います。最後になりましたが、亡くなられたお子様のご冥福をお祈り致します。

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