母子手帳について考えてみませんか?

皆さんこんにちは。今回から私達スタッフもEVEのブログに参加させて頂くことになりました。
病院のことや、お産のこと、妊娠中のことなど、助産師や看護師の視点から皆さんにお伝えできたらと思っています。宜しくお願いします!

初回は妊娠の大事な証となる母子手帳について考えてみたいと思います。
妊娠がわかり赤ちゃんの心拍が確認される9週前後になると、医師から妊娠証明書が渡されます。その証明書を持って自分の住んでいる保健センターに行くと母子手帳が交付されます。

bositeこの母子手帳、実はとてもすごいのです。妊娠から出産,生まれた子の乳児期から小学校入学前までのとても大切な情報が1冊にまとめられています。ママや赤ちゃんがどんな人か知ってもらえる様に、家族構成やママの仕事、家族の連絡先や住宅事情、そしてどんな出産だったのか、生まれた時の赤ちゃんの状況、母乳栄養か混合栄養か、赤ちゃんの首がすわったり歩行し始めたのはいつか、予防接種はうけているか、成長は順調か・・・などなど沢山の情報が記入でき、時間がたってからでもその時の状況が良く分かるようになっているのです。
私たち助産師も外来に通院している妊婦さんに、「母子手帳は必ず記入して下さいね!」と声をかけていますが、実は私達医師や助産師は、この母子手帳から多くの情報を得て、妊婦さんに必要なアドバイスを考えているのです!食事は適切かな?妊娠しながらの仕事は大丈夫かな?出産に不安なことはないかな?など母子手帳から色々読み取っているのです。ですから、短い妊婦検診の時間で日頃の不安や妊娠生活のアドバイスをもらうためにも母子手帳が交付されたら、まず名前を記入して!そしてこの優れものの母子手帳を一度最後まで目を通してもらえてたらと思います!

今回どうして母子手帳についてお話しようかと思ったか・・・
実は先日、自分の部屋を整理整頓していたら、自分が生まれてきた時の母子手帳がでてきました。
そこには母が私の成長の様子を事細かに記入してくれていたのです。
・○月○日、初めて一人で立てました。写真には取れなかったけど、この目で見ることが出来てよかった!
・初めての離乳食!重湯をとても美味しそうに食べたよ。
・下の歯がはえました!
などなど、母の愛情を感じられる言葉が沢山記入してありました。お腹にいる時から愛情を持って接してくれている母にとても感謝の気持ちが湧いてきました。
そして、その感動が冷めやらぬ中、私も自分の子供の母子手帳を見てみました。私は毎年子供の誕生日に保護者の記録の欄に子供へのメッセージを残していました。そのメッセージをみて、子供を妊娠して出産した時の気持ちがよみがえりました。「この先どんな障害や病気があっても、どんなに辛いことがあっても、生きて息をしていてくれるだけでいい。自分の命を大切にして欲しい・・・」。毎日育児にイライラしている自分に、改めて子供を初めて抱いた時に感じた気持ちを思い出させてくれました。
数十年の時を経て、こんな大切な気持ちを思い出させてくれる母子手帳、皆さんも沢山記入してみて下さい!

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