運動をして婦人科症状を治しましょう
婦人科疾患には運動療法が有効であるとの報告が多数あります。
まずは、月経前症候群です。イギリス月経前症候群協会のガイドラインでは、治療は栄養改善と運動療法が第一とされており、日本の一部で万能薬のように書かれている低容量ピルは抗鬱剤と同じ扱いで共に重症の場合とされています。
更年期障害も含む自律神経失調症状も以前書いたように生活習慣の見直しや運動療法でかなり効果があります。また、更年期障害の一部や更年期障害と間違われているものにうつ状態がありますが、このうつ状態にも運動療法が効果があると言われ、最近の論文には抗うつ剤と同等の効果があり、抗うつ剤より再発率が低いと書かれているものがあります。
運動療法でも特に有酸素運動が有効といわれています。有酸素運動は一般的には、「身体にある程度以上の負荷をかけながら、ある程度長い間継続して行う運動」はすべて有酸素運動とみなすことができます。例えば長距離走は有酸素運動ですが、短距離走は無酸素運動となります。実際には、ウォーキング、ジョギング、水中ウォーキング、サイクリング、ヨガ、ピラティスなどがあります。運動と言っても、あまり激しい運動は効果がありません。酸素摂取能力で考えるそうですが、それは難しいので脈拍で考えることが通常です。でも、これも運動しながら脈拍数を考えるので大変、少し汗ばむ程度と考えると良いと思います。脈拍数の計算に興味がある人は、特にダイエットを兼ねて運動しようと思う方は「カルボーネン法」という計算式で適正な脈拍が割り出せますので検索してみてください。
運動療法はなぜ効果があるのでしょうか。むくみや、頭痛、肩こりなどは、血行不良によってひきおこされることも多く、運動することで血行は良好になり改善すると考えられています。また、運動療法によってセロトニンなどの脳内物質などの分泌が促進し、イライラ、憂鬱、不安などの精神面の症状が改善すると考えられています。
このような運動は週に数回行うと良いですが、なかなか一人で行うのは難しいものです。以前は運動は良いですよと言っても、具体的なものがなかったのですが、現在は当院で週に一回行っています。是非一度お試し下さい。お申込みは受付までお願いします。