札幌市白石区南郷通21丁目南5-41
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最近ネットサーフィンしていたら、ある妊婦さんが産科の担当医にインフルエンザワクチン接種を薦められて、内科に接種に行ったら、医師よりリスクと接種を薦めないと説明されて、接種しないことにしたと言う文章がありました。札幌でこんな話は聞いたことないので、ちょっとビックリして、自分なりにまとめてみました。
「妊娠希望の場合や、妊娠中はインフルエンザワクチンを接種して良いですか」と「妊娠中はインフルエンザワクチンを接種した方が良いですか」という二つの質問をされることがあります。
まず最初の質問に対する返事は簡単で「問題なく接種できます」というものです。妊娠初期の接種でも流産率の上昇がないこと、胎児への影響がないことはどちらも検討され報告されています。職場で接種が推奨されている場合はぜひ接種してください。
「妊娠中はインフルエンザワクチン接種をした方が良いですか」という、もう一つの質問への返事はあまりすっきりしていません。理由は順番に書いていきます。
接種に消極的理由
1.インフルエンザの型により効果が低い場合がある。
2.御家族や職場の周囲の方が接種していなければ妊婦さんだけ接種しても効果が不十分な可能性があります。
3.妊婦さんだからと言ってインフルエンザの薬が使えないということはない。治療により高熱が続くことがなければ、胎児への影響はないと考えられる。
4.妊娠中重症化するというアメリカの報告がありますが、日本では余り報告がないので (日本では薬剤治療をするからかもしれませんね。) 、妊娠してないときに接種してなかった人が接種する必要があるだろうか。
接種に積極的理由
1.妊娠中接種してインフルエンザワクチン接種で抗体ができると赤ちゃんに胎盤を通して移行します。だから赤ちゃんの生後6か月間の予防にもなります。
2.インフルエンザワクチン接種により肺炎や脳症などの重症化を防げる。
3. 分娩中や分娩直後に罹患すると赤ちゃんの感染を防ぐのが大変です。
結局いろいろ考えて、インフルエンザの流行期にお産をされる予定の妊婦さんは御家族での接種がお薦めです。もう一つインフルエンザウィルスに高率で暴露する可能性が高い方はワクチン接種がお薦めです。職場では医療機関ではほとんどの施設で接種してますが、保育園、幼稚園、学校などでは集団でされてないようですが、私としてはどうして接種しないんだろうと思ってしまいます。まだ間に合いますので、接種を考慮されてはどうでしょう。それと接種したから大丈夫ではないので、予防策はしっかりしましょうね