夏のマタニティこそ注意!妊娠中の熱中症リスクと対策

 例年より暑い日々が続いていますが、体調はいかがでしょうか。特に妊娠中は熱中症のリスクが高まります。本記事では、妊娠中の熱中症リスクとその対策について詳しく解説します。

目次

熱中症の症状

 頭痛、めまい、立ちくらみ、吐き気、倦怠感などで、妊娠初期の場合、つわりと区別がつきにくいので特に注意が必要です。重症化すると意識障害やけいれんなどの症状がでることもあります。

頭痛・めまい

 体内の水分不足により、頭痛やめまいが起こることがあります。特に暑い日や屋外での活動後に頭痛を感じる場合は注意が必要です。特に妊娠初期の方で頭痛が多くなってきた方は水分不足ではありませんか。

立ちくらみ

 血液量が増加している妊娠中は、血管の拡張により血圧が低下しやすく、立ちくらみが起こることがあります。長時間立ち続ける場合や急に立ち上がる際に特に注意が必要です。

喉の渇きや乾き

 脱水症状が進むと、喉が渇いたり口の中が乾いたりすることがあります。こまめな水分補給を心掛けましょう。

疲労感

 体温上昇による負担や、睡眠の不足により、疲労感が増すことがあります。

妊娠中に熱中症リスクが上がる理由は

 妊娠中に熱中症リスクが上がる主な理由は、妊娠によって身体の様々な変化が生じることにより、熱調節機能が影響を受けるためです。以下にその理由をいくつか挙げてみます。

体温調節の変化

 妊娠により、ホルモンの変化や血液量の増加などが生じます。これにより、妊娠中は通常よりも体温が0.2〜0.3℃高くなることがあります。その結果、体温調節が難しくなり、暑さに対する耐性が低下します。

睡眠不足

 妊娠中は子宮の増大等により睡眠不足になりがちで、これが疲労感などを増す原因にもなります。

 心肺系への負担

 妊娠中は心臓と肺に負担がかかります。特に暑い環境や過度の運動によっては、心臓と肺が過剰に負担される可能性があります。このような状況下では、熱中症の発症リスクが高くなります。

 脱水リスク

 妊娠中は通常よりも多くの水分が必要ですが、仕事中は水を飲まれない方も多いと思います。妊娠してないときに比べて妊娠による体の変化により、脱水のリスクが高まることを忘れないでください。脱水は熱中症を引き起こす要因の一つとなります。

妊娠中の熱中症対策と予防方法

 妊娠中の熱中症を予防するためには、以下の対策を積極的に取り入れることが重要です。

水分補給

 妊娠中は通常よりも水分が必要となります。こまめな水分補給を心掛け、水分不足を防ぎましょう。ただ、一度に大量の水を飲むことは避け、こまめに少量ずつ摂るようにしましょう。水だけでなく、塩分も補給することも大事で、塩を加えたり、塩分入りタブレットも良いですが、取り過ぎには注意が必要です。だいたい1リットルの水に1-2gといわれています。塩分でなくても電解質を補給するための栄養ドリンクやスポーツドリンクも良いと思います。スポーツドリンクが飲みにくく感じた場合は少し薄めるとよいとおもいます。ただし、カフェインが含まれる緑茶やコーヒーなどは利尿作用がありますので、避けるようにしましょう。
 食事からも水分を摂ることができます。特に果物や野菜には水分が豊富に含まれているため、バランスの取れた食事を心掛けることが大切です。夏は食欲が低下しますので食事からの水分摂取も減りがちですので注意が必要です。暑い環境での外出や運動の際は、汗をかくとその分だけ水分補給を多めにすることに注意してお過ごしください。

服装にも注意を

 一部のマタニティウェアは保温効果が高く、暑い季節には過度に体温を上昇させる恐れがあります。以下の点を服装の選択に取り入れることが重要です。

  • 通気性のある素材を選ぶ:コットンやリネンなどの通気性のある素材を選ぶことで、肌の蒸れを軽減し、涼しさを保つことができます。また、吸汗速乾性の高い素材も快適さをサポートします。
  • ゆったりとしたデザインを選ぶ:ウェアの選択においては、ゆったりとしたデザインを優先することが大切です。身体の成長に対応できるサイズを選び、血行を妨げない着心地を重視しましょう。
  • 着替えの準備をする:外出時や長時間の過ごし方には、必要に応じて着替えを用意することが重要です。汗をかいた際に着替えることで、快適さを保ち、熱中症リスクを軽減します。
  • 日除けや帽子の利用:直射日光の下での外出時には、日除けや帽子の利用を検討しましょう。これにより、紫外線の影響を軽減し、体温上昇を防ぐことができます。

行動にも注意を

 屋外の長時間の外出は避け、特に日中の強い日差しを避けるようにしましょう。また、車内や室内での長時間の過ごし方も考慮し、涼しい場所での休息を心がけます。過度の運動は避けるべきですが、外出や散歩、適度な運動は体調を整える助けになります。室内の温度を適切に管理し、エアコンや扇風機を活用して快適な環境を維持しましょう。外出中に体調不良を感じたら無理をせず、水分の補給、食事等をして早めに休息を取るようにしましょう。

まとめ

 妊娠中の熱中症は、母体の健康を脅かすリスクがあります。適切な水分摂取、涼しい場所での休息、通気性の良い衣服の着用などを行い、体温調節に留意することが重要です。頭痛やめまい、立ちくらみ、喉の渇きなどの症状が現れた場合は、すぐに休息を取り涼しい場所へ移動し、こまめな水分補給を心掛けましょう。暑い季節には特に注意が必要ですので、自己管理と早めの対応を心掛け、楽しいマタニティ生活を送りましょう。

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